変数

通常、プログラムには定数と変数があり、どちらもプログラム上で一時的に記憶していくための領域です。
値を定義してプログラムを実行してからプログラムが終了するまで変化しない値を定数といいます。
しかし、Pythonでは定数はサポートされていません。

値を定義して変化するものを変数といいます。
変数には任意の名前を利用することができ、変数につけた名前を変数名といいます。
個々を識別する変数名のことを識別子といいます。

プログラムを作成にあたり、変数・クラス・関数など棲み分けるために命名規則があります。
命名規則は、変数や関数などがどのようなものかが分かるようにするのが一般的で、小文字のみや頭大文字他小文字やキャメルケース(複合の最初の単語を小文字で記載して次の単語は大文字で記載するという記載方法でappleとorangeの複合なら、appleOrangeと記載)などの記載方法があります。
PEP8での命名規則は変数は小文字のみで単語はアンダースコアで区切ります。

変数への代入は変数名=値とします。
変数名=値のイコールは同じでないことに注意してください。
では実際に以下を入力して実行してみてください。

hello_World='Hello World'
print(hello_World)

最初と同じように「Hello world」が表示されたはずです。
これは、hello_worldという任意の変数名にHello worldの値を代入しました。
print()とは画面に出力する関数です。
print()関数を呼び出したため、print(hello_world)の下の行にHello worldが出力されています。

変数名に利用できるものには、アルファベット(a~z、A~Z)、2文字目以降に数字(0~9)、_(アンダースコア)、日本語、ギリシャ文字があります。
大文字と小文字は区別し、記号が使えないことに注意してください。

また、変数に計算式を入れることも可能です。
では実際に以下のコマンドを入力して実行してみてください。

a1=12
a2=13
a3=a1+a2
print(a3)

変数名a1とa2が足された「25」が表示れます。

変数名に新たな値を代入すると新しい値に上書きされます。
では実際にコードを追加して以下を入力して実行してみてください。

a3=a1*a2
print(a3)

新しい値に上書きされて「156」が表示されます。

データ型

データ型とはプログラムにおいて扱う値の種類です。
Pythonでは文字列・数・リスト・タブル・辞書配列などがあります。

数には、整数(int)、浮動小数点数(float)、複素数があり、文字列(str)もあります。
文字列では'(シングルクオート)で囲むか、"(ダブルクオート)で囲む必要があります。
リスト・タブル・辞書配列に関しては後述いたします。

プログラム上では変数には文字か数かなどのデータ型の指定が必要で、文字の場合では計算が行えませんので注意してください。
例えば、2の文字と2の数を足すとエラーが発生します。
では実際に以下を入力して実行してみてください。

a=2
b='2'
a+b

---------------------------------------------------------------------------
TypeError Traceback (most recent call last)
<ipython-input-7-90f54eee3eb8> in <module>
1 a=2
2 b='2'
----> 3 a+b

TypeError: unsupported operand type(s) for +: 'int' and 'str'

と表示されてエラーになります。

文字列を数値に変換することをキャストといいます。
int()関数を利用することで文字列が数値だけなら数値型に型変換します。
数値(少数点の数)を整数へ変換することも可能です。
では実際に以下のコマンドを入力して実行してみてください。

a=2
b='2'
a+int(b)

先ほどはエラーになりましたが数値型にキャストしたことにより数値となり「4」と正しく計算されています。

次に以下を入力して実行してください。

c=4
print(int(c*1.1))
print(float(c*1.1))

1行目は整数型ですので小数点が表示されず、2行目は浮動小数点数なので小数点まで表示されます。

文字列同士を結合するには「+(プラス)」を使用します。
では実際に以下のコマンドを入力して実行してみてください。

hello="Hello"
world="World"
print(hello+world)

結合された文字列である「HelloWorld」が表示されます。

三重引用符を「'(シングルクォーテーション)」または「"(ダブルクォーテーション)」を3つ利用して複数行にすることが可能です。
では実際に以下のコマンドを入力して実行してみてください。

hello_world="""
hello world
Thank you
Goodbye
"""
print(hello_world)

以下の3行が表示されます。
hello world
Thank you
Goodbye

書き方
計算